建設業で外国人材の雇用を検討している方へ
はじめに
建設業を営む多くの経営者様にとって、悩みのタネとなっているのが、近年の人手不足の問題です。
建設業界で働く日本人が少なくなり続けている今般において、注目されているのが外国人労働者です。
国内での人材調達が困難を極める中、「若くて能力があり、精力的に働ける人材」として、外国人の雇用を検討する企業様が増えているのが現状です。
しかし、実際に外国人を雇用するとなると、どのような手続きが必要なのか、どのようなメリットやデメリットがあるのかがわからず躊躇される経営者様もおられます。
当事務所では、建設業を営む企業様向けに、外国人材の雇用支援サポートを行っております。
この記事にて、建設業の人手不足の現状、外国人材雇用のメリット、当事務所の支援サポートについてご説明いたします。
建設業における人手不足の状況
建設業における人手不足を加速させているのが、「熟練者の高齢による引退」です。
国土交通省のデータによると、建設業で働く人数の推移は、
2018年度で約329万人、5年後の2023年で約326万人になると見込まれています。
一方で、建設業においては働き方改革が進展しており、それを踏まえた上で必要となる労働力は、
2018年度は約311万人、5年後の2023年には、約347万人になると見込まれています。
この数字をみると、実際に働く労働力と、必要な労働力との数字に乖離があります。
つまり、2023年度には21万人程度人材が不足すると考えられています。
政府は、対策として国内人材の確保を行うとしていますが、少子高齢化に伴い国内人材の確保そのものが難しくなっているのが現状です。
よって、国内人材確保をしてもなお不足する人材を確保するため、外国人労働者の受け入れも強化していく方針を打ち立てています。
外国人労働者雇用のメリット
建設業において、外国人を雇用することには、以下のメリットがあります。
・若く精力的に働く人材を確保できる
・ある程度の専門知識を持つ人材を確保できる
それぞれについて説明します。
若く積極的に働く人材を確保できる
外国人を雇用することで、若い労働力を確保することが可能です。
日本国内では、少子高齢化の影響もあり、熟練した技術を持つ年配の労働者が多いです。もし彼らが高齢を理由に引退すると、貴重な労働力が一斉に抜けてしまう恐れがあります。
一方で、外国人労働者は若い方が多く、建設業が今求めている人材がたくさんいます。
また、母国の家族に仕送りをするために日本に働きに来た、という事情の方が多く、とても真面目で積極的に働く方が多いです。
その他、日本人にとって建設業の仕事は他業種と比べて給与水準が低いため、モチベーションが低く不真面目な態度を取る人もいますが、外国人労働者にとっては、母国よりも日本の給与水準の方が高いため、モチベーションが高く前向きに働く傾向があります。
なかには、真面目な外国人労働者に触発されて日本人労働者の勤務態度も向上し、社内全体が活性化されたというケースもあります。
このように、若く働く意欲の高い外国人労働者は、若者離れが進む建設業にとって必要不可欠な存在となっているのです。
ある程度の専門知識を持つ人材を確保できる
建設業で外国人を雇用する場合にはいくつかの方法がありますが、例えば「特定技能」の在留資格を持つ外国人を雇用する場合、あらかじめ専門知識を持つ人を雇用可能です。
というのも、この「特定技能」という在留資格は、取得するために各業種が指定する試験に合格しなければなりません。
(元技能実習生などで、すでに専門知識を有している方には試験は免除される場合があります)
つまり、一定の専門知識を持った外国人を雇用できるのです。そのため、何の知識も持たない日本人を雇用して一から教育するよりも、効率よく現場を動かせる可能性が高いのです。
外国人雇用のデメリット
建設業で外国人を雇用するメリットがある一方、デメリットもあります。
まず第一に、言葉の壁です。
海外の方と仕事をする以上、コミュニケーションの問題はつきものです。
特定技能や技能実習の在留資格を持つ方の場合、ある程度の日本語能力は有していますが、それでも上手く聞き取れなかったり理解できなかったりします。
コミュニケーションが取れずにトラブルが発生しないよう、噛み砕いた表現で説明したり、ゆっくり会話をするなど受け入れ企業側の工夫が必要となります。
続いて、文化の壁です。
言葉だけに関わらず、外国と日本では文化や価値観が異なります。
特に宗教によっては、禁じられている行為があったり、食べられない食材があったりします。
外国人労働者を無理やり日本の文化や価値観に従わせようとするのではなく、お互いに理解し合うことが重要です。
そのため、外国人の側に日本文化を知ってもらうだけでなく、日本人従業員にも彼らの価値観を知ってもらうよう、社内で情報共有が必要です。
建設業で外国人雇用を検討している企業様へ
建設業で外国人を雇用することには、上記のような魅力的なメリットがある一方、
・在留資格で認められた範囲外の業務に従事させると、働かせた企業側が不法就労助長罪に問われる可能性がある
・日本人と外国人の雇用方法には違いがあるため、制度を把握した上で雇用する必要がある
などの注意点もあります。
当事務所では、これらのリスクを回避し、適法に外国人材を雇用するためのサポートを提供しております。
外国人雇用のサポートには、大きく分けて採用活動前のもの、採用活動中のもの、採用後のものがあります。
採用前のサポート内容としては、就業規則や雇用契約書のレビューなどを行い、御社で外国人を受け入れることができるか、できるならどのような方法があるか、申請が必要であればそのアドバイスを行います。
採用活動中のサポートとしては、採用予定の外国人の在留資格を申請したり、内定者のリーガルチェックを行うことができます。
そして、採用活動後には、在留資格の更新や、人材定着のためのアドバイスなどをすることができます。
当事務所では無料相談を実施しております
当事務所では、外国人の雇用を検討されている企業様向けに、初回無料相談を実施しております。
外国人雇用は、企業のニーズや規模、業種によって適切な方法が変わってきますので、ぜひ一度専門家へご相談ください。
また、採用して終わり、ではなく、雇用後の人材定着や、外国人材の家族の在留資格など引き続き問題が起こる可能性があります。
当事務所では顧問契約形態でのサポートも可能ですので、継続的にご相談いただけます。
顧問契約をいただくことで、問題発生後の対応だけでなく問題予防のための対応もさせていただけます。
どうぞお気軽にご連絡ください。
