監理団体に向けた外部監査
外部監査とは
監理団体の許可を取得するためには「外部監査人」または「指定外部役員」のいずれかを選出する必要があります。
いずれも監理団体の監査を実施する立場となりますが、「外部監査人」の場合には法人外部から、
「指定外部役員」の場合には法人内部から実施するという点で分類されています。
外部監査を通じて監理団体の監査を行うことで、技能実習生の監理が問題なく行われているかどうかを判断してもらうことが目的です。
そのため「外部監査人」「指定外部役員」いずれを選出する場合にも、しっかりと団体の運営状況を把握して
的確なアドバイスができる専門家に関与いただくことが重要です。
実際に対応してもらう業務内容
外部監査人は定期的な監査を実施することによって、問題なく運営がされているかを確認する役割があります。
そのため監査を実施するタイミングや確認すべき事項も決まっているため、それらの内容に沿って下記の対応をメインに実施します。
定期監査(3ヶ月に1回以上)
定期監査では監理団体の各事業所において、監査等の業務遂行状況の確認を行います。
外部監査人の判断のみではなく責任役員や監理責任者からうける報告内容をもとにして、
事業所の設備や帳簿書類を閲覧して事実確認を行い、実際に確認した事項を書類にまとめ
定期監査の報告書として監理団体に提出します。報告内容と事実に相違がある場合には、
その原因も確認をすることで適法に業務が遂行されているかをチェックします。
同行監査(1年に1回以上)
上記の定期監査と異なり、監理団体が行う実習実施者(技能実習生の受入企業)への監査に同行をして実際の監査を確認します。
この際にも技能実習責任者や技能実習指導員の方からの報告や技能実習生との面談を実施することによって
双方の報告に相違がないかの確認を行います。また技能実習生が問題なく就労ができているか第三者の観点から
宿泊施設や生活環境の確認を行うことで技能実習生の監理状況もチェックを行います。
監理団体・実習実施者・技能実習生の主張、事実確認を行って監理団体へ報告します。
※「外部指定役員」の場合には同行監査の実施は必須ではありません。
外部監査人の要件と依頼する際にみるべきポイント
外部監査業務については過去3年以内に指定された講習を修了している方で
規定の要件を満たしている場合には、外部監査人への就任が可能です。
ただ実際には、何かしらの問題を抱えてしまっていた場合等は改善を踏まえた対応方法も検討する必要があるため、
外部監査人としての講習修了者というのみでなく下記のようなポイントをおさええた専門家を選出することをおススメします。
既に外部監査人としての監査業務の経験がある
過去に外部監査の対応経験がある専門家であれば、チェックすべき事項や確認するポイントを把握している場合が多いです。
また他の監理団体のことも把握しているので、どのような改善が必要かどうかについても対応ができます。
実際にご依頼をする場合には過去の対応経験も踏まえてご検討ください。
入管法・技能実習法・労働法を理解している
外部監査を実施した際に受入状況等に問題があった場合、そのような状況を放置すれば法令違反となってしまい
実習実施者の受入停止はもちろん、監理団体の許可取消しにも繋がりかねません。
問題が発覚した段階から、外国人雇用に関連する法令を理解している専門家に関与していただくことによって、
具体的な対応方法も把握ができ結果として監理団体・実習実施者の運営へのリスク軽減にも繋がります。
当事務所でのサポート内容
当事務所では、監理団体の外部監査人への就任・監査対応が可能です。
外部監査業務は既に別の監理団体様でも対応をさせていただいておりますので、
チェックすべきポイント等をおさえたうえで監査・報告書作成を対応いたします。
また当事務所は外国人労務に特化した弁護士が在籍しておりますので、
外国人雇用における法令違反等の問題が起きた時の対応はもちろんですが、
問題に発展させないための予防的な側面からのサポートも可能です。
監理団体を運営されている組合様等で、外部監査人の選出でお困りの場合には
ぜひ一度当事務所にご相談をいただけたらと存じます。