監理・支援許可取り消し対応
監理団体(監理支援機関)・登録支援機関の許可取消事由
監理団体(監理支援機関)や登録支援機関については許認可が前提として活動が許容されており、その許認可が行政処分により取り消されることとなれば一切の活動を停止して廃業せざるを得ません。
監理団体(監理支援機関)・登録支援機関にとってコンプライアンス維持は生命線であり、最もプライオリティが高いといえます。
本来は監査業務より優先順位が高いはずが日々の監査業務等の忙しさにかまけて監理団体自身のコンプライアンスが不十分となっていた。
もしくは、監理団体の支部を設けて多拠点となり、監理団体自身の管理が行き届かず、その結果地方支部において発覚した不正により行政処分を受ける結果となってしまったということはよくあることです。
また、登録支援機関についても許可取り消しにより事業ができなくなることは同じです。
それではまず何を遵守すべきかについて取消事由を確認します。
監理団体(技能実習法37条1項)の許可取消事由
1号:25条1項の許可条件基準不適合 2号:26条各号監理団体の欠格事由該当 3号:30条により付された監理許可条件違反 4号:技能実習法若しくは出入国・労働に関する法令又はこれらに基づく命令若しくは処分に違反したとき 5号:出入国又は労働に関する法令に関し不正又は著しく不当な行為をしたとき |
登録支援機関(入管法19条の32)の登録取消事由
①登録拒否事由に該当することとなった場合(入管法19条の26 1項各号), ②届出義務を履行しなかった場合, ③委託を受けた適合1号特定技能外国人支援計画に基づき支援業務を行わなかった場合, ④不正の手段により登録を受けた場合, ⑤求められた報告等に対し虚偽の報告等を行った場合 |
監理団体(監理支援機関)・登録支援機関の許可取消処分の手続き
それでは、監理団体もしくは実習実施者などに許可取消事由もしくは技能実習計画認定取消事由があった場合にはどのような手続きで許可や認定取消となるのかをご説明します。
根拠となる法令について
まず、行政処分の根拠となる法令は行政事件手続法となります。
行政事件手続法
・行政庁は処分基準を定め、かつこれを公にしておくよう努めなければならない(行政事件手続法12条1項) ・行政庁は、処分基準を定めるにあたっては、不利益処分の性質に照らしてできる限り具体的なものとしなければならない(行政事件手続法12条2項) 「不利益処分」:行政庁が、法令に基づき、特定のものを名宛人として、直接に、これに義務を課し、または、その権利を制限する処分(行政事件手続法2条4号) 不利益処分をする場合:名宛人となるもののために、意見陳述の手続きを取らなければならない(行政事件手続法13条) |
そして、上記行政事件手続法の13条が定める意見陳述の趣旨は次のとおりです。
・行政庁が不利益処分を行う場合に、処分の相手方となるべき者に対して、意見陳述の機会を保障 ・処分の公正及び透明な手続の確保を図り、もって処分の相手方の権利利益の保護を図る目的 |
意見陳述の手続き
意見陳述の方法については行政処分を受ける相手方の不利益の程度に応じて「聴聞」・「弁明の機会の付与」という2通りの手続きが定められています。
例えば、監理団体(監理支援機関)の許可取り消しについては不利益が甚大であるため聴聞、手続き実習実施者(育成就労実施者)の実習計画認定取消については弁明の機会の付与というように使い分けられています。

特に監理団体(監理支援機関)の許可取り消しについては監理団体の廃業を意味し、かつ実習実施者は別の監理団体との契約を余儀なくされるばかりか、全く不正に関与していなかった技能実習生(育成就労生)や送り出し機関にも不利益を与える点利害関係人に広く影響を及ぼします。

この場合には聴聞という手続きにより、事前に被処分者である監理団体の反論書面の提出機会や、口頭での認否反論の機会を付与して慎重に手続きが進められます。
具体的な聴聞手続きの流れ
具体的な聴聞手続きの流れは下記のようになります。

弁明の機会の付与の手続きの流れ
他方弁明の機会の付与の手続きは次の通りとなります。

対応時のポイント
告知聴聞・弁明手続きに至る前の対応が大事
告知聴聞・弁明手続きは行政処分の手続きの一つです。こちらに至らないように、どれだけ対応できるかが重要です。
例えば外国人雇用企業であれば、「ビザ更新が時間がかかる。」「入管から理由書を求められた。」「労働法的に問題がないか疑問?がある。」
監理団体であれば、「実施者の労働法令違反を発見した改善勧告、改善命令をうけた。」「登録支援機関でも支援企業の労働法令に関して気になることがある。」
など手掛かりとなる事象は必ずあるはずです。
もちろん告知聴聞・弁明手続きへの対応も適正に対応することが必要ですが、何か気になる!ことがあればこのタイミングを逃して漫然と過ごすと監理許可取消など事業の存続にかかわる重大時になることがあります。
少しでも気になることがあればタイミングを逃さずお気軽に弊社までお問い合わせください。